2010/12/16

CentOS5.X 設定 No.14 ソフトウェアRAID

ファイルサーバを一新するに当たり、WD20EARSでソフトウェアRAIDでRAID6を組みたいと思います。

WD20EARSですが、AFT(Advanced Format Technology)を採用しているので、パーティションの切り方に注意しなければいけません。
AFTでは何が違うかというと、従来のHDDにおける1セクタは512Byteでしたが、それを4,096Byte(= 4KB)としています。
1セクタの容量を大きくするとその分セクタ数が減る為、リードインやセクタギャップを減らす事が出来ます。
という理由で1プラッタあたりの容量を増加させる事が出来ます。
物理的には1セクタ = 4KBなのですが、OSからは1セクタ=512Bと見えています。
つまりOSからは4KBが従来通り8セクタと見えています。
OSから見た場合、セクタを8の倍数で切らないと物理的なセクタの境目になりません。
セクタの境目を跨ぐと、書き込み速度が低下します。
OSの多くは普通にパーティションを切ると63セクタを開始位置とします。
しかし、63は8の倍数ではないので、64セクタを開始位置とするようにパーティションを切ります。
62セクタ以内にはシステム情報が書き込まれる場合があるので、63セクタ以降で8の倍数となる最小の値64セクタ目を開始位置としました。

また、WD20EARSは2TB = 1.81TiBなので2TiBの壁にはぶち当たらず、MBR(Master Boot Record)での運用も可能です。
しかし、ここはGPT(GUID Partition Table)で運用します。
MBRは管理用のアドレスが32bitなので、2^32 = 4,294,967,2962セクタ = 2,199,023,255,552Byte = 2TiBの壁が存在します。
GPTは管理用のアドレスが64bitなので、2^64 = 18,446,744,073,709,551,616セクタ = 9,444,732,965,739,290,427,392Byte = 8,589,934,592TB = 8ZB
となります。
因みにGPTでのHDDを起動ディスクにする場合はOSの対応も必要ですが、ハードの対応も必要です。
正確には次世代BIOSであるEFI搭載のマザーボードが必要です。
データ置き場として使用する場合には対応OSのみで大丈夫です。

そこで実際のコマンドに移りたいと思います。
[root@CentOS ~]# parted /dev/sdX

(parted) mklabel
新しいディスクラベル? gpt
(parted) mkpart
パーティションの名前? []? primary
ファイルシステムの種類? [ext2]? ext3
開始? 64s
終了? -1s #最大セクタより1セクタ小さい所まで
警告: 32.8kB から 2000GB までのパーティションを指定されました。
可能な中で最も近いものは 32.8kB から 2000GB までのパーティションになります。それでもかまいませんか?
はい(Y)/Yes/いいえ(N)/No? y
(parted) set 1 raid on
(parted) print u s #パーティションの詳細をセクタ表示で表示
モデル: ATA WDC WD20EARS-00M (scsi)
ディスク /dev/sdX: 2000GB
セクタサイズ (論理/物理): 512B/512B
パーティションテーブル: gpt

番号 開始 終了 サイズ ファイルシステム 名前 フラグ
1 32.8kB 2000GB 2000GB primary raid

(parted) quit

[root@CentOS ~]# mdadm -C /dev/mdX -c512 -l6 -n4 /dev/sd[abcd]1
partedコマンド前にfdiskコマンドでパーティションを作成したのですが、うまく認識してくませんでした。
partedコマンドで作成したパーティションをfdiskコマンドで見るとセクタがおかしく見えます。
しかし、fdiskコマンドがGPTに対応してないだけだと思います。

RAIDアレイを作成するコマンドは以下の通りでも可能です。
[root@CentOS ~]# mdadm --create /dev/mdX --chunk=512 --level=6 --raid-devices=4 /dev/sd[abcd]1
見慣れないオプションに「--chunk=」がありますが、これは処理単位の大きさを指定するものです。
(データがストライプされる単位をチャンクサイズと言う。)
デフォルトでは64KBに設定されています。

参考サイト

現在の構成
  • CPU: Pentium Dual-Core E6600 3.06GHz
  • マザーボード: GA-EP45-UD3R (rev. 1.1)
  • メモリ: DDR2-6400 1GB×2枚
  • ケース: Twelve Hundred
  • グラフィックボード: WinFast PX8400GS TDH SILENT
  • HDD: WD1001FALS×4台, WD20EARS×4台
RAIDアレイの構築速度は平均15000K/secとなっている。
この調子では30時間以上かかる予想だ。

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